マレーシアSandakan General Hospitalの僻地医療支援活動「Medical Camp」へ参加

僻地医療支援活動に参加して思う、ビジネスチャンスとプライマリーアクセスの課題

政府系病院

前回、地域医療支援活動の具体例としてサラワクの政府系病院でのコラボイベント、パブリックフォーラムについてニュースで取り上げましたが、今回は「メディカルキャンプ」、僻地医療支援活動に参加した体験を記事にしました。

さて、「僻地医療」という言葉を聞いてどのような場所を想像されますか?

クアラルンプールに住んでいる限り、医療に関しては日本人通訳が常駐されている病院や、日本人通訳がいるクリニックも最近増えてきていることもあり、困ることはないかと思いますが、マレーシアでもほとんど医療が行き届いていない地域への医療支援活動をしている病院があるんです。

サバ州には、広大な土地を活かしパームオイルプランテーションが盛んに行われています。コタキナバルの上空から地上を見てみると、曲がりくねった河、どこまでも続くジャングルやパームオイルのプランテーションが記憶にありませんか?KLIA空港近くでも、着陸直前に見えるあの光景がどこまでも果てしなく広がっているようなイメージです。

グーグルアースにも道や町の名前すらのっていません。そこには実は、現地生まれの現地育ちの人たちが暮らしています。

そのような人たちに対して、地方政府病院が医師、看護師、薬剤師から構成されるキャラバン隊を組み、薬や医療器材などを一式、4WDの車に積んで、泊まりで、医療チームを派遣する活動を「Medical Camp」と呼んでおります。

今回のテーマ「僻地医療」とは、そのような地域へ、管轄の地方政府病院から医療キャラバン隊を組んで行う出張医療サービスです。

何故「Medical Camp」に参加するようになったかというと、当時病院を訪問した私は、病院長が在席されていたら、飛び込み営業で3分お時間を頂く予定でした。タイミングよく病院長が在席しており、なんとか面談させて欲しいと秘書に御願いしていました。幸運にも病院長との面談が許され、商品のカタログを開きながら、何か協力できることがあれば、是非協力させて欲しいと話をしたところ、病院長より、次回の「Medical Camp」をサポートして欲しいとの回答。
「Medical Camp」がどういうものか良く解からぬまま、「はい、わかりました」と二つ返事で話は決まりました。通常、病院のイベントへ参加となると、商品の提供や、当日のイベントでのスポンサーというのが一般的かと思いますが、「Medical Camp」は想像をまったく超えてました。まず、目的地は車で10時間。しかも4WDのみしかいけない道。ボルネオの4WDサファリクラブがボランティアで運転。学校を昼は診療所、夜は宿泊所にして利用。もちろん十分なキャパがないので、テントに宿泊。目的地にはお店もないので、水や食料を全て持参。電気はあるものの、ガスなし(水風呂)、携帯圏外、インターネットなしみたいな地域で2泊3日。どこかのテレビ番組になりそうな感じです。

ボルネオの4WDサファリクラブの車

道中の写真・プランテーションの中をひたすら運転

到着して、寝る場所を確保するためにテントを張ります

翌朝学校や集会場が病院になり、medical Check upが始まります

実際にどれくらいの人がくるかと思いきや周辺の村から2時間歩いて来たりして500-600人くらい集まりました。

さて、メーカーとして何をサポートするか?

体温計や血圧計、血糖計の提供と使用方法にかんするトレーニングはもちろんですが、病院長からの要望は、食事の用意や片付けで、クリニックの設置などで病院スタッフは手一杯なので親がメディカルチェックアップを受けている際、キャンプ地に住む子供を楽しませるゲームをやってくれないかとのこと。

イベントの一例

地域の管轄病院の役割はもちろん医療の提供ですが、医療の提供だけでなく、地域の住人全体がハッピーになるようなイベントを開催したいという気持ちをサポートすることができて大変感謝されたのを覚えています。

このようなイベントに参加して思うのですが、
患者様の診察や治療だけなく、病院が困っていることをどうやってサポートし、地域医療を支えていくか?
それは医療従事者でなくても、個人の気持ちと行動一つだと思います。

さて、ビジネス面では、僻地医療は、いろいろな可能性があるように見えますが、正直予算がないので過度な期待はできないと思います。そもそも診療所があっても十分なファシリティーがないですし、基本的な処置や薬の提供で手一杯な状況です。簡易ドレッシングキット、予防ワクチンからAED等、あげれば無限の可能性がありますが、まだまだ時間がかかると感じました。

地域医療水準の向上、僻地医療へのサポートをしている地方の専門病院などへのサポートを繰り返しながら、
これからもなんらかの形で地域医療水準の向上に貢献したいとの思いが強くなり、最終的にマレーシアに残り、地域医療水準の向上への貢献をライフワークにしようと決めた大きな要因となりました。

一生懸命患者のために何かしたい医療従事者や病院を、少しくらい支援することなら、自分の権限でも、自分の意思でもできるし、その声をもっともっと大きくしていくために活動を続けていければと思います。

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