政府系病院とタイアップして実施した地域医療貢献活動がマレーシアのローカル新聞に取り上げられたことがありました!

2018年10月9日

マレーシア政府系病院(Sawarak General Hospital)と合同でパブリックフォーラム を開催!

前回、地域医療の医療ビジネスの可能性に関するニュースを配信致しましたが、ちょうど3年前の2015年、ある大手医療機器メーカーのマレーシア現地法人の駐在員だったころの活動がローカル新聞に取り上げられた記憶があったのでちょっとニュースにしてみました。

通常、医療機器メーカーのプロモーション活動というと、医療関係の学会や展示会でブースを開き、カタログや商品を並べ、ブースに立ち寄るお客様へご紹介するケースや、病院で医師や看護師を対象に、病院内で勉強会を開催するという方法が一般的です。

マレーシアでは勉強会のことをCME(Continuous Medical Education)と呼びます。ランチやリフレッシュメント、販促品を配ったりとお客様からは大変好評です。

今回、病院と合同で開催したパブリックフォーラムという企画は、病院側のパブリックに対する啓発活動も含めて何かイベントが企画できないかとの相談を受け、独自にプログラムを作り、病院のメンバーと一緒に企画、実施したユニークな内容でした。

その当時、(今でもですが)政府系病院のファシリティーの低さ、人で溢れかえった待合室、患者、駐車場の混雑さ等々、政府系病院の待ち列の長さ、患者数の多さは想像を遥かに超えるものでした。

一方、政府系の病院で働く医療従事者の熱意は、非常に高く、常に明るい希望を持って、患者様のために何かしたい熱意の塊のようなものを強く感じました。特に血液センターは人口に対する採血率が2%台(WHOの推奨は約5%)とまだまだ目標の半分以下で、ドナーリクルートを一生懸命やっている状況でした。

そんな状況からどうやって、メーカーとして病院に協力・サポートができるか?

まず、自分たちがメインスポンサーになって、パブリックフォーラム、無料健康診断、献血キャンペーンの3つのイベントを同時にやることで、少しでも地域医療の発展、血液センターの発展に貢献しようというコンセプトでイベントを実施することを決めました。

過去メーカー主催のパブリックフォーラムなどのイベントは病院で開催されたこともなければ、献血キャンペーンとの合同開催など100名を超える規模のイベントは、過去実施したこともありません。全てが試行錯誤からのスタートでした。目的や何をやるかを話してもなかなか理解されず、何年か試行錯誤を繰り返しながら、イベントの意義を説き、少しずつ社内への理解者を増やし、病院側からのフィードバック、サポートを得ながら、規模を大きくして行きました。

ようやく2015年に少し形になったことで、大きな反響を得るまでになりました。2012年にスタートしたパブリックフォーラムですが、当初は100人からスタートし、2015年にはフォーラムの参加者が2倍の200人と増え、献血のドナーも病院内ではその当時レコードを記録するなど、大変大盛況なイベントになったことを覚えています。

特に献血分野では血液センターの責任者と一緒に、夢の実現をサポートできたことを大変光栄に思います。ドナーのアウェアネスも十分なレベルとは言えず、イベントを通じて、スクリーニングによるアウェアネスの向上、献血を幅広く呼びかけためのFaceBookを使った拡散など、知恵をお客様と一緒に絞りながら、試行錯誤の連続ながら、確実に手ごたえを感じるパブリックフォーラムでした。



何年かパブリックフォーラムを繰り返すことにより、特に血液センターは①ドナーを増やす、②ドナーが増えたことを実績として、③施設拡大の予算を獲得、④その後施設をアップグレードする、⑤さらにドナーを増やす、というようなサイクルを一緒にお手伝いできた事を懐かしく思い出します。思うようなパブリックフォーラムが出来るまで何年かかかりましたが、最終的に献血の重要性、地域医療水準の向上への貢献に少しは役立てたのではないかと思います。

仕事面では、血液センターは言うまでもなく、献血に協力してくださった、副病院長、看護婦長、看護学校の生徒、各診療科の看護師が血圧測定や血糖測定などスクリーニングをサポートしたこともあり、どの診療科に行っても、この前パブリックフォーラムをやったということで、非常に協力的でした。副院長は毎年このイベントをやって欲しいとの熱烈なラブコールを受けたり、血液センター長は確かな手ごたえを感じていたので来年また絶対やるからよろしく!という反応。

イベントに出席できなかった看護師からは今年はシフトが合わなかったので来年は参加したいとか、来年はこのようなテーマで講演をして欲しいとか、フィードバックを多く頂いたことが、私自身本当にマレーシアで今必要とされていることが実行できている実感につながり、とてもやりがいに感じてました。

そのような地域医療水準の向上をパブリックフォーラムなどを繰り返しながら、実現出来たのは非常にやりがいを感じましたし、これからもなんらかの形で地域医療水準の向上に貢献したいとの思いが強くなり、最終的にマレーシアに残り、地域医療水準の向上への貢献をライフワークにしようと決めた大きな要因となりました。

方法としては、自分が直接患者に何かをするのでなく、日系ヘルスケア企業をもっとマレーシアへ呼び込むことによって、地域医療を展開している病院へより大きな支援を提供できるように、日系のヘルスケアメーカーへ協力を働きかけることを考えています。

そのためにも、自分の過去の経験をニュースにして、マレーシアの医療の現状を少しでも多くの人に知ってもらおうと考えた次第です。

すこし話がそれましたが、地域の政府系中核病院であるSarawak General Hospitalは現在でも拡張工事を行っており、ファシリティーの拡充を継続しています。地域医療の中核となる病院という性格上もありますが、お年寄りが非常に多く、非常に広域をカバーしていることもあり、特にリハビリの継続の難しさ、患者が通えない、リハビリ関連施設のファシリティーの低さが際立っていたような印象を受けました。

経済発展に伴い、周辺には私立病院の新設や増床の計画、クリニック、介護関連施設、ラボの開設が継続的に続いているようですが、医療が地域に行き渡るにはまだ時間がかかるように思います。また医療の質の向上もこれからも課題ですし、先端医療機器の導入のポテンシャルも大いにあると感じています。

また、他にもコタキナバルの病院のイベント(キャンサーサバイバー)に参加したこと際、ローカル新聞(中華系)の一面記事に載ったこともありました。

一生懸命患者のために何かしたい医療従事者や病院を、少しくらい支援することなら、自分の権限でも、自分の意思でもできるし、という軽い気持ちで参加した土曜日のイベントだったのですが、病院長自らサポートへのお礼ということで特別にVIP集合写真を撮影する際に、壇上に来て一緒に来て写真に写るように特別にご配慮いただいたものです。残念ならこの写真は残ってませんでしたが、はっきりと記憶には残っています。

これらのイベントに参加して思うことは、患者様の診察や治療だけなく、このようなイベントを開催し、患者様に本当に必要なサポートを届けることも医療従事者の役目だという強い使命感に心から感銘を受けました。

それと感謝されるってやっぱりうれしいですね。

もちろん、業績拡大や課題解決など色々なことが目前にあるのは百も承知です。
せっかくマレーシアにいるんだから、ちょっと思い出に残るような事をしませんか?
ただ商品を売ることだけで本当に良いんですか?

このようなイベント相談、よろず相談は
Higahi Medical Solutionsがお手伝いさせて頂きます。

  • 市場調査の代行、病院訪問など、ご希望に沿った形でアドバイス、サポートをご提案させていただきます。
  • マレーシアからでも、日本からでも、LINE、メール、面談などの対応が可能です。

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でももっと印象的な活動があります。それは「僻地医療」です。

長くなりましたので、次回のニュースで記事にする事にします!

お楽しみに!


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